転職・キャリア

30代未経験からインフラエンジニアへ|ネットワークエンジニアとして転職したリアルな体験談

gumio

30代・未経験・PCスキルゼロからの挑戦

「30代・未経験からエンジニアに転職できるのか?」
そんな不安や疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。

かつての私も、まったく同じように悩んでいました。
高卒で大学受験に失敗し、23歳まで引きこもり生活を送り、その後工場勤務で社会復帰を果たしましたが、31歳になるまで PCスキルもタイピングもほぼゼロという状態でした。

転職を考え始めたきっかけは、当時の働き方への「将来の不安」でした。
体力と時間を毎日切り売りして働く生活の中で、「このまま年を重ねたらどうなるのか」という焦りがどんどん強くなっていったのです。

身体の強さが資本の肉体労働の業界では、年齢とともに市場価値が下がっていく現実があります。「若いうちは何とかなるけど、40代・50代になったとき自分はどうなるんだろう」と考えたとき、このままではダメだと強く感じました。

それ以来、年齢を重ねるほどスキルが積み重なり市場価値が上がっていく職業に就きたいと思うようになり、IT業界、とくにインフラエンジニアという職種に興味を持ち始めました。
そして今では、ネットワークエンジニアとして設計・構築業務を担当し、プロジェクトリーダー(PL)としてチームをまとめる立場になっています。

この記事では、
✅ 工場勤務・ITスキルなし・30代未経験からのスタートでも、どうやってインフラエンジニアへ転職できたのか
✅ どんなステップを踏めば実現できるのか
を、私自身のリアルな体験をもとにお伝えします。

「自分もIT業界に挑戦したいけど、何から始めればいいかわからない」という方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

SES企業を選んだ理由

インフラエンジニアの働き方として、SES・SIer・社内SEといったさまざまな形態があることを知りました。しかし、経歴もスキルもない状態から、いきなりSIerや社内SEを目指すのは現実的ではありません。そこで私は、未経験でも採用してもらえる可能性の高いSES企業を選びました。

SES(システムエンジニアリングサービス)とは、エンジニアが他社のプロジェクトに常駐し、現場経験を積む働き方です。

実際にこの道を選んだ身として感じるのは、「未経験からエンジニアを目指す最初の一歩として非常におすすめ」ということです。

また、現場ごとに環境や業務内容が異なるため、幅広い知識や対応力を身につけやすいのが魅力です。ただし裏を返せば、派遣先の環境に左右されるリスクもある点は理解しておく必要があります。

私が入社したSES企業には、次のようなサポートが整っていました。

  • 約1ヶ月(最長3ヶ月)の研修制度
  • 資格取得サポート

この研修期間では、ITの基礎からネットワークの仕組みまでを体系的に学ぶことができ、未経験でも「エンジニアとしてやっていける」という自信を持てるようになりました。

入社前は不安も多くありましたが、この研修制度とサポート体制のおかげで安心して新しい一歩を踏み出すことができたと感じています。今振り返っても、この環境を用意してくれていたことには本当に感謝しています。

入社面接では、スキルがないことを前提に面接官も対応してくれました。そのため、テクニカルな質問ではなく、主に動機や将来のビジョンを重視されました。

実際に聞かれた質問としては、
「なぜIT業界に転職しようと思ったのか」
「どんなエンジニアになりたいのか」
といった内容です。

特別な知識や経験がなくても大丈夫です。
大切なのは、なぜエンジニアになりたいのか、どんな将来を描いているのかを自分の言葉で素直に伝えること。学ぶ姿勢や目的意識がしっかり伝われば、採用される可能性は十分にあります。

現場経験・キャリア形成

研修を終えた後、最初に配属されたのはSIer企業の設計・構築部署でした。
SIerとは、システムインテグレーターの略で、企業などのクライアントからシステム構築の依頼を受け、要件定義・設計・構築・運用保守までを請け負う企業のことを指します。

インフラエンジニアとしては比較的レアケースで、運用保守の経験を経ずに最初から設計・構築に携わり、メンバーとして約1年半参画しました。そこで得られた経験として、CiscoやFortiGate、PaloAltoなどのネットワーク機器を扱い、今のベースとなる知識やスキルを身につけることができました。

その後、今の就業先である企業の社員の方と現場で出会い、仕事ぶりを評価していただいたことがきっかけでスカウトを受ける形でSIer企業へ転職し、現在に至ります。

未経験からエンジニアを目指すあなたへ

①最初から完璧を目指さないこと

転職前の情報収集は大切ですが、そこですべてを理解しようとすると時間だけが過ぎてしまいます。
IT業界は実践の中で学ぶことが多く、動きながら覚えるのが一番の近道です。
最初は分からないことがあって当然。小さな成功体験を積み重ねていくことで、自信とスキルは確実についていきます。

②最初の企業選びは「研修制度」や「サポート体制」を重視

未経験からのスタートでは、教育に力を入れている企業かどうかを優先しましょう。
特に、研修制度・資格取得支援制度などが整っている企業であれば、安心してキャリアをスタートできるでしょう。
ただし、サポート体制があるからといって受け身になるのはNG。自ら学びに行く姿勢と、学んだことアウトプットする習慣が大切です。

③なりたいエンジニア像を持つこと

目の前のタスクに取り組むことはもちろん大切ですが、同時に将来自分がどんなエンジニアになりたいのかというビジョンを意識しておきましょう。
「この会社でずっと働く」という発想ではなく、キャリアアップや転職を含めて、自分の理想像に近づくためのステップを考えておくことが重要です。
エンジニアはスキルと経験が資産になる職業です。方向性を持って努力すれば、確実にキャリアの幅は広がります。

最後に

30代・未経験からインフラエンジニアを目指すのは、決して簡単な道ではありません。
しかし、私自身がそうだったように、行動すれば確実に未来は変わります。

もし今、「このままでいいのか」と感じているなら、今日があなたのキャリアを変えるスタートになるはずです。

このブログでは、今後もエンジニアとしての成長やキャリア形成に役立つ情報を発信していきます。ぜひ引き続きチェックしていただければ嬉しいです。

ABOUT ME
空花(そらはな)ぐみを
空花(そらはな)ぐみを
ネットワークエンジニア / 愛猫家
高卒工場勤務を経て31歳でIT業界へ転職し、現在はSIer企業でネットワークエンジニアのプレイングマネージャーとして設計・構築を担当しています。未経験からキャリアを切り開いた経験を活かし、
・ネットワークエンジニア初級〜中級者がつまずきやすいポイントの解説
・ラボ環境を活用した検証手順
・業務で生かせる実践的なノウハウ
など、インフラエンジニアを目指す方や、現職でスキルを磨きたい方に役立つ情報を発信していきます。
記事URLをコピーしました